2型糖尿病治療薬のひとつ
ベーリンガーインゲルハイムとイーライリリー・アンド・カンパニーは、SGLT-2阻害薬エンパグリフロジンについて、成人2型糖尿病の適応で欧州委員会より承認を取得したと発表した。
同剤は、過剰なグルコースを尿中に排出することにより血糖値を下げる効果を持つ、2型糖尿病治療薬のひとつ。
両社の協働によって開発
ベーリンガーインゲルハイムとイーライリリー・アンド・カンパニーは、2011年1月、糖尿病領域におけるアライアンスを結んだ。同領域において大型製品に成長することが期待される治療薬候補化合物を中心にして、協働していくためだ。エンパグリフロジンは、その両社の協働によって開発された。
エンパグリフロジンは、ナトリウム依存性グルコース共輸送担体2(SGLT2)阻害薬に分類される、2型糖尿病治療薬の1つ。SGLT2阻害薬は、過剰なグルコースを尿中に排出することにより、血糖値を下げる効果を持つ。
血糖値がベースライン値から有意に低下
エンパグリフロジンの第3相臨床試験には、13000人以上の患者が参加。この試験で、同剤の投与により血糖値がベースライン値から有意に低下したことが示された。また、いずれの用量群でも体重および血圧にベースライン値からの減少が見られた。単独投与において、ほとんどの成人患者で副作用などはみられなかったとしている。
このような試験の結果を受け、欧州委員会は同剤を承認した。欧州における同剤の商品名は「Jardiance」となる予定。日本においては同剤の有効性と安全性はまだ十分に確立されていない。

エンパグリフロジン 2型糖尿病の適応で欧州委員会より承認を取得 - プレスリリース
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