副作用の少ない新規抗ガン剤
カルナバイオサイエンス株式会社は、同社がSBIバイオテック株式会社と共同研究開発をおこなっているCDC7/ASKキナーゼ阻害薬について、米国において特許が成立したと発表した。
CDC7/ASKキナーゼ阻害薬は、正常細胞へ影響を与えず、ガン細胞のみを細胞死に導く薬剤。副作用の少ない新規抗ガン剤として、有望視されている。
ガン細胞のみを細胞死に導く
ガン細胞は、正常細胞に比べ細胞分裂が盛んであることを利用して、これまでにもDNAの複製を阻害する薬剤が、抗ガン剤として用いられてきた。しかしこれら従来の阻害剤の多くは、正常な細胞にも影響を与えるため、強い副作用が発生していた。
しかしCDC7/ASKキナーゼの阻害は、これら従来の阻害剤と異なる。細胞が分裂する際に重要な意味を持つDNA複製などの染色体サイクルにおいて、多くの機能制御に深く関与していると考えられているCDC7/ASKキナーゼは、ガン細胞のみを細胞死に導くことが報告されている。
有望な新規ターゲット、CDC7/ASKキナーゼ
同社は、副作用の少ない画期的な抗ガン剤の開発にあたり、ガン細胞のみを細胞死に導くCDC7/ASKキナーゼの阻害が、有望な新規ターゲットとなりうると考え、研究を実施している。
今回の特許成立を受け同社は、さらに同剤の研究を推進していくとしている。

CDC7/ASKキナーゼ阻害薬に係る米国特許登録のお知らせ - プレスリリース(PDF)
http://www.carnabio.com/output/irlibrary/323_ja.pdf