南米4ヵ国への展開
2014年5月26日、大日本住友製薬株式会社は、抗精神病薬「ルラシドン」について、ブラジルおよびベネズエラでの販売等の実施権に関するライセンス契約を締結し、アルゼンチンおよびコロンビアでの同権に関するオプション権を第一三共に付与したと発表した。
ルラシドンは同社が創製した非定型抗精神病薬で、ドーパミン-2、セロトニン-2A、セロトニン-7 受容体に対するアンタゴニスト、セロトニン-1A 受容体に対するパーシャルアゴニストとしての作用をもつ。
グローバル戦略品として事業の最大化を目指す
ルラシドンは現在、米国およびカナダでは成人の統合失調薬「LATUDA」として同社の米国子会社であるサノビオン社から販売され、また双極I型うつ障害に対する適応承認を取得している。欧州およびオーストラリアでは、統合失調症を適応症とした販売許可を取得。日本国内では統合失調症および双極I型うつ障害を対象とした第III相試験が進行中で、アジアでの販売や開発も予定されている。
同社はルラシドンをグローバル戦略品と位置づけ、「現在販売中の北米において早期の売上最大化を図るとともに、欧州、日本、中国、東南アジア、オーストラリア、そして南米へと販売地域を拡大していくことで、ルラシドン事業の最大化を目指す」としている。

非定型抗精神病薬ルラシドンの南米4ヵ国における提携のお知らせ(大日本住友製薬株式会社)
http://www.ds-pharma.co.jp/pdf_view.php?id=604