開発中のbasal insulin peglispro
2014年5月21日、米国イーライリリー・アンド・カンパニーは同社が開発中の1型及び2型糖尿病治療薬「basal insulin peglispro (BIL)」に関して行われた3つの第3相試験の結果を発表した。
それによると、同剤は3つの試験全てにおいて、主要有効性評価項目であるヘモグロビンA1c(HbA1c)値低下につき、インスリングラルギンに対して非劣性が達成されたという。
これらの3つの試験は、それぞれ2型糖尿病患者のインスリン未治療の者、持効型インスリンと食前インスリンを併用している者、持効型インスリンで治療中の者を対象とし、BILをインスリングラルギンと比較したものであった。
同社はその詳細な結果を、2015年の主要な欧米の医学会で発表する予定だ。またこれまでの第3相試験結果に基づき、2015年第1四半期末までをめどとして、米国食品医薬品局及び欧州医薬品庁に対しBILの承認申請を行うとしている。
(画像はイーライリリー社ホームページより)
1型及び2型糖尿病に対する持効型インスリン
BILは1型、2型糖尿病に対する投与治療薬として開発中の持効型インスリンだ。治療においては1日1回投与される。
今回の試験では副次的評価項目である夜間低血糖発現率、体重増加についても有意に低下または少ないことが示された。

2型糖尿病患者を対象とした3つの第3相試験においてイーライリリー社のBASAL INSULIN PEGLISPROがインスリングラルギンに対してHBA1C値の低下における優越性を示す
https://www.lilly.co.jp/pressrelease/