イリノイ州シカゴで開催されるASCO
武田薬品工業株式会社は、米国臨床腫瘍学会年次集会(ASCO)において、前立腺癌治療薬TAK-700の国際共同臨床第3相試験(ELM-PC4試験)における結果を発表する。
ASCOは、2014年5月30日から6月3日まで米国イリノイ州シカゴで開催される年次集会。
30%の有意なリスク減少を示す
同試験は、化学療法を受けていない転移性・去勢抵抗性前立腺癌患者を対象に行われた。プレドニゾンと併用してプラセボ投与群とTAK-700投与群を比較している。試験の主要評価項目は、画像上での無増悪生存期間(rPFS)と、全生存期間(OS)の二つ。
プレドニゾンとTAK-700併用群は、プレドニゾンとプラセボ併用群と比較して、rPFSにおいて、30%の有意なリスク減少を示した。OSにおいては、TAK-700併用群はプラセボ併用群と比較して、統計学的な有意差はみられなかった。
前立腺特異抗原と末梢血循環腫瘍細胞、減少
他の結果としては、12週時点において前立腺特異抗原(PSA)が50%以上減少した患者数、そして末梢血循環腫瘍細胞(CTC)数が減少した患者数が、TAK-700投与群ではより多く見られたという。
主な有害事象としては、TAK-700併用群・プラセボ併用群でそれぞれ悪心・倦怠感・便秘・下痢が見られ、有害事象により投与中断に至った割合はTAK-700併用群が30%、プラセボ併用群が18%だった。

米国臨床腫瘍学会年次集会における TAK-700(一般名:orteronel)の臨床第3相試験の最新データについて - プレスリリース
http://www.takeda.co.jp/news/files/20140516