肺がん治療の新薬
日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(以下、日本ベーリンガーインゲルハイム)は、抗悪性腫瘍剤であるチロシンキナーゼ阻害剤、「ジオトリフ(R)錠 20mg/同30mg/同40mg/同50mg」(以下ジオトリフ(R)錠、一般名:アファチニブマレイン酸塩)を5月7日より発売すると発表した。
効能・効果は、EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺がんとし、4月17日に薬価収載されている。
ジオトリフ(R)
ジオトリフ(R)は世界初の不可逆的ErbBファミリー阻害剤で、上皮成長因子受容体(EGFR)のチロシンキナーゼに共有結合することによって、不可逆的な阻害作用をもたらす。
さらに、EGFR(ErbB1)と同様にErbBファミリーに属するヒト上皮成長因子受容体2(HER2(ErbB2))ならびにヒト上皮成長因子受容体4(ErbB4 (HER4))のチロシンキナーゼに対しても、それらのリン酸化を持続的かつ、ターゲットを選択して阻害することが確認されている。
肺がんは世界でもっとも死亡者数の多いがんであり、日本でも年間約10万人が新たに肺がんと診断されている。その中でも、肺がん症例の約90%を占めているのが、非小細胞肺がんである。
ジオトリフ(R)錠は、これまで手術ができないとされきた非小細胞肺がんや再発非小細胞肺がんの治療に対し、新たな選択肢となるであろう。

日本ベーリンガーインゲルハイム ニュースリリース
http://www.boehringer-ingelheim.jp/news/