認知機能障害の治療薬、PDE1阻害薬
武田薬品工業株式会社は、米国のIntra-Cellular Therapies, Inc.(以下「Intra-Cellular社」)と締結したホスホジエステラーゼ(PDE)1阻害薬に関する共同開発・販売契約を終了すると発表した。
同薬は、統合失調症などの認知機能障害の治療薬。関連する化合物の権利は、Intra-Cellular社に返還されることが決定している。
2011年2月に共同開発・販売契約を締結
PDE1阻害薬は、統合失調症やアルツハイマー病、その他の神経性疾患や精神疾患を伴う認知機能障害の治療薬として開発されたる新規の経口治療薬。注意欠陥多動性障害やパーキンソン病に対する可能性も検討されており、また多発性硬化症や他の自己免疫疾患、肺動脈高血圧症といった運動機能障害を改善する可能性も検討されている。
Intra-Cellular社は、中枢神経系疾患領域における新規の治療薬を開発している企業。同社が創製したPDE1阻害薬について、武田薬品と同社は2011年2月に共同開発・販売契約を締結している。
創製元は臨床開発を継続
今回の契約終了は、両社の合意に基づいて決定された。
契約終了後、武田薬品に導出された全世界における全ての開発・販売権は、Intra-Cellular社に返還される。Intra-Cellular社は、PDE1阻害薬の臨床開発を引き続き行う予定としている。

統合失調症治療薬としてのPDE1阻害薬にかかるIntra-Cellular社との共同開発の終了について - 武田薬品工業株式会社
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