新規癌治療薬として期待
アステラス製薬株式会社は、米国のDana-Farber Cancer Institute(以下「DFCI」)と、新規癌治療薬・変異KRAS阻害剤に関する共同研究契約を締結したと発表した。
KRAS阻害剤は、新規癌治療薬として期待されているが、未だ有効な創出には至っていない薬剤。
20年以上にわたり検討されてきた
k-ras遺伝子は、発癌遺伝子であることが知られているras遺伝子の中でも、肺癌や大腸癌など様々な癌で変異が見られる遺伝子。そのため、その産物である変異KRASタンパクは、新規癌治療薬の有望な標的分子と考えられている。
しかし、KRAS阻害剤の研究開発は、過去20年以上にわたり製薬企業や研究機関で検討されてきたが、未だ有効な治療薬の創出には至っていない。アステラス製薬とDFCIが共同で行う今回の研究では、KRAS阻害剤研究における第一人者の下、有望な癌治療薬につながる新規の変異KRAS阻害剤を創出するとしている。
共同研究、期間は3年間
この共同研究は、期間が3年間と設定されている。アステラス製薬は、共同研究の結果から得られた新規の変異KRAS阻害剤に関する独占的ライセンスのオプション権を、全世界を対象地域として有する。DFCIに対しては、開発・商業化の進捗に応じて一定のマイルストンとロイヤルティを支払うとしている。

Dana-Farber Cancer Instituteとのがん治療薬創製に関する提携のお知らせ - アステラス製薬株式会社
http://www.astellas.com/jp/corporate/news/