タカラバイオなどがヒトiPS細胞由来心筋細胞の大量製造技術の開発を開始
タカラバイオは新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)及び京都大学などと共にヒトiPS細胞由来の心筋細胞について大量製造技術を確立すべく開発に着手したことを2014年10月30日に発表しました。今回のプロジェクトは国際基準化に向けた心毒性評価法確立のための細胞製造・計測技術の開発で、総事業費はおよそ2億円。
(画像はプレスリリースより)
今回の開発に対する概要とは
日本では国立医薬品食品衛生研究所を中心としてヒトiPS細胞由来の心筋細胞を利用することで新しい安全性評価のための試験法を提案するべく、有効性立証のための検証試験を進めていますが、現在の問題点としてiPS細胞由来の心筋細胞には製造ロット間に品質の差があることが指摘されていました。
そこでNEDOらは医薬品が心臓に対して不整脈などどのような副作用が生じるのか予測するため、ヒトiPS細胞由来心筋細胞に対する大量製造技術の開発を着手することになったのです。
具体的には京都大学がiPS細胞から心筋細胞へ分化誘導する技術を元に、タカラバイオが製造ロット間でも均質な心筋細胞を大量製造する製造工程を確立することとなっています。このプロジェクトでは、国立医薬品食品衛生研究所などから構成されるグループが心筋細胞の評価を実施し、そのフィードバックを元に開発を進める予定です。

新エネルギー・産業技術総合開発機構 ニュースリリース
http://www.nedo.go.jp/news/