テルモが心筋再生医療の実用化に向けた製造販売承認を申請
東京都渋谷区に本社を置くテルモ株式会社は、骨格筋芽細胞シートにつき再生医療等製品として厚生労働省に製造販売承認申請を行ったことを2014年10月31日に発表しました。今回の骨格筋芽細胞シートは虚血性心疾患による重症心不全を対象としています。
(画像はプレスリリースより)
今回の製造販売承認申請の背景と概要について
同社では心筋再生医療につき、2007年から細胞シートの開発に着手。その後2012年からは国内にある3つの医療機関で治験を開始し今年これらの治験が完了しました。同社では大阪大学の教授が開発を進め、臨床試験が独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構のプロジェクトとして進められています。
今回の治験を後押ししたのは、同社が先端医療開発特区「スーパー特区」における「細胞シートによる再生医療実現プロジェクト」に参加したことが大きくここでより一層の実用化検討が進められました。
骨格筋芽細胞シートは患者の大腿部から採取した筋肉組織にある骨格筋芽細胞を体外で培養しシートを作成します。この細胞は患者自身から採取するため、拒絶反応がないことが特徴で、この申請が承認されると世界初の心筋再生医療製品として心不全治療に新しい選択肢を提供することができると期待されています。

テルモ プレスリリース
http://www.terumo.co.jp/pressrelease/