予定適応症は変形性関節症
大正製薬株式会社は、10月20日、同社が開発を行ってきたエスフルルビプロフェン含有外用消炎鎮痛貼付剤「TT-063」について、変形性関節症を予定適応症として、厚生労働省に製造販売承認申請を行った。
申請の発表は、同社の親会社である大正製薬ホールディングス株式会社が行った。
強力な貼付剤の開発が期待されていた
変形性関節症は、関節軟骨の変性や磨耗を主体とした、関節部位の慢性退行性変性疾患。発症部位により、変形性膝関節症や変形性腰椎症などに分類され、患者のおよそ3割に疼痛症状がみられるとされる。疼痛は、QOLを低下させる大きな要因であり、強力な消炎鎮痛作用を有する貼付剤の開発が期待されていた。
「TT-063」は、大正製薬ホールディングスの連結子会社である株式会社トクホンが開発した消炎鎮痛貼付剤。大正製薬は、同じ大正製薬グループであるトクホンと、共同開発を行っていた。
対照薬に対する有効性が示された
「TT-063」の第3相臨床試験は、変形性膝関節症の日本人の患者633名を対象として実施された。「TT-063」投与群と、対照薬であるフルルビプロフェン水性貼付剤投与群を比較した結果、主要評価項目において対照薬に対する「TT-063」の有効性が示されたという。
大正製薬グループは、今後も「TT-063」の研究開発を通じて、より多くの患者に治療の選択肢を提供していくとしている。

エスフルルビプロフェン含有消炎鎮痛貼付剤「TT-063」製造販売承認申請に関するお知らせ - 大正製薬ホールディングス
http://www.taisho-holdings.co.jp/release/