開発中の新規化合物RTU-1096に関する試験を開始
創薬ベンチャーのアールテック・ウエノは現在開発中の抗炎症作用や免疫調節作用を有するVAP-1阻害剤である新規化合物RTU-1096の第1相臨床試験を開始し、その概要を発表した。
VAP-1
VAP-1(Vascular adhession protein-1)は血管内皮に存在する膜結合型と血清中に存在する遊離型の2種類存在する。SSAO(Semicarbazide-sensitive amine oxidase)とも呼ばれる。VAP-1/SSAOとも記載される。
前者は白血球との接着分子の機能を持ち、持ち主の炎症に関わり後者はアミンオキシダーゼ活性により生体内のアミンを解毒するとされている二つの異なる機能を持つ蛋白。
糖尿病、アトピー性皮膚炎、乾癬、肥満、動脈硬化、心疾患等では血清中または体のいろいろな組織でVAP-1/SSAO活性の増加がみられるため、阻害剤は、過剰になったVAP-1/SSAOの機能を抑制することで、正常化させる。
単体投与の安全性などを確認
今回開始する第1相臨床試験では、新規化合物(開発コード RTU-1096)を経口内服薬として、健康成人男性を対象とする。
Good Clinical Practice (GCP) に基づき、プラセボを対照とした二重盲検試験として実施し、RTU-1096の単回投与における安全性・忍容性及び薬物動態を検討することを目的としている。

アールテック・ウエノ株式会社ニュースリリース
http://www.rtechueno.com/investor/press/141020_pr.pdf