中央値として最長
スイスのノバルティス社は、同社のALK阻害剤「LDK378」が、治療歴のないALK陽性非小細胞肺がん患者において無増悪生存期間18カ月を達成したと発表した。
18カ月という数字は、同疾患の患者のほとんどにおいて、これまでに報告された無増悪生存期間(PFS)の中央値として最長だという。
米国以外では開発中の化合物
未分化リンパ腫キナーゼ陽性(ALK+)非小細胞肺がん(NSCLC)のうち、約2~7%にがん細胞の成長を促進するALK遺伝子の転座が認められ、このような患者がALK阻害剤による治療の候補対象となる。
ALK阻害剤「LDK378」は、米国食品医薬品局から画期的治療薬の指定を受けたのち、本年4月に承認された。適応は、クリゾチニブによる治療中に疾患が進行したか、クリゾチニブ不耐容の転移性ALK+ NSCLC。現在、米国内の多くの専門薬局で入手可能だが、米国以外では開発中の化合物であり、各国の規制当局による承認は得られていない。
有効な治療選択肢を必要とする患者のために
今回の結果を出した試験は、単群の第1相臨床試験。246名のALK+ NSCLCの患者が、「LDK378」による治療を1日1回受けた。患者は、61.8%のORRおよび9.0カ月のPFS中央値を達成。これまでに報告されたALK+ NSCLC患者における無増悪生存期間(PFS)の中央値としては最長だという。
同社は、有効な治療選択肢を必要とする世界中のALK+NSCLC患者に、同剤による治療を届けるべく努力するとしている。

ノバルティスのLDK378、ALK陽性非小細胞肺がん患者さんにおいて無増悪生存期間18カ月を達成 - ノバルティス ファーマ株式会社
http://www.novartis.co.jp/news/